こんにちは。らっこです。
今回はおすすめ図鑑を紹介したいと思います。
突然ですが、
絶滅と聞いてどんなイメージが広がるでしょうか。
私は、なんとなく悲しいとか辛いというようなネガティブな感情が出てきます。
しかし!
今回紹介する『わけあって絶滅しました。世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』にはそんな悲壮感はありません。
ページをめくるごとに「くすっ」と笑ってしまうようなエピソードを交えながら、いきものが絶滅した理由を教えてくれます。
ぱっと見では「水族館のパンフレット?」とも思えるような柔らかい色合い。
だから余計に絶滅という文字のインパクトがありますね。
この本を読んでいると「あれ?これって動物園にいそうだな」と思うこともちらほら。
でも似た動物ならいるかもしれないけれど、この本に登場するいきものは地球上にはもういません。
そう考えるとちょっと切なくなってくるなぁ…
もくじ
これってどんな図鑑なの?
あのベストセラーを手掛けた作者が執筆
監修:今泉忠明さんと著:丸山貴史さんのコンビは、ベストセラー「ざんねんないきもの事典」シリーズでもおなじみです。
山積みしてある本屋さんも多かったので、見かけた方もいるのではないでしょうか。
「ざんねんないきもの事典」ではダメダメな習性のあるいきものを取り上げていましたが、今回は絶滅したいきものにスポットライトが当たりました。
今泉さんは動物学者、丸山さんは動物ライターとのことで、いきもの愛が溢れているのはもちろん「動物園にいるような派手さが無くてもいいじゃないか」というメッセージを感じます。
とくに今回のテーマは絶滅なので「地味だろうがなんだろうが、とにかく生きないとね」という気持ちになってきます。
『わけあって絶滅しました。』の見どころ
絶滅したワケと「こうすりゃ絶滅しなかったかも?」を解説
登場する絶滅生物は70種。
生態や基本データ、絶滅してしまった理由を知ることができます。
興味深いのは、70種それぞれの「もし○○していたら絶滅しなかったかも」という説が紹介されていること。
私たち人間だって、たまたま色んな条件がそろったから生き残っただけ。
「条件が違えば今だって恐竜だらけの世界だったのかも??」とあれこれ想像が広がります。
あと、注目してほしいのはキャッチコピーで、私のお気に入りをいくつか紹介します。
- やさしすぎて絶滅 ステラーカイギュウさん
- プニプニすぎて絶滅 ディッキンソニアさん
- デコりすぎて絶滅 オパビニアさん
これだけでは「えっどういうこと?」と思いますが、読むと「なるほど」と納得してしまう絶滅理由があるんです。
理由が気になる方は、ぜひ本を手に取ってみてくださいね。
いきものたちのリアルな気持ちをインタビュー
先ほどのキャッチコピー紹介のところでも書いたのですが、目次にはこう書かれています。
やさしすぎて絶滅 ステラーカイギュウさん
さん??
実はこの本。
いきものたちにインタビューして、自分の口から絶滅した理由を語ってもらっているんです。
だから本文を読んでいると、まるで友達とお話しているような気持ちになります。
ギガントピテクスさんは「意識高いベジタリアン女子」
イブクロコモリガエルさんは「肝っ玉母さん」
プラティベロドンさんは「なにわのコテコテのおっちゃん」
とにかく全員キャラ立ちしているので、お気に入りを見つけるのも楽しみのひとつです。
希望の光?!絶滅を逃れたいきもの
- 油断して、絶滅。
- やりすぎて、絶滅。
- 不器用で、絶滅。
- 不運にも、絶滅。
- 絶滅しそうで、してない
登場するいきものは、この5つのカテゴリーに分けて紹介されています。
油断・やりすぎ・不器用・不運…
思わず「あー 残念」と言ってしまいそうな言葉の並びですよね。
しかし、最後のカテゴリーには希望が見えます。
「絶滅しそうで、してない」
そう!絶滅しそうだけどしぶとく生き残っているいきものがいるんです。
ただですね。
解説を読むと全然安心できないし、今すぐ絶滅しそう。
とりあえず、人間があまり関わらないことが寿命をのばすような気がするなぁ。(本書には人間によって絶滅したいきものも多数登場)
おすすめの楽しみ方:巻末付録を先にチェックしよう
ではここで、私おすすめの読み方を紹介したいと思います。
まず最初に、巻末についている別冊『絶滅全史』をチェックしましょう。
絶滅全史とは、繁栄と絶滅をくり返した地球の年表です。
それぞれの時代のできごとが描かれ、その時代に絶滅したいきものの一覧を見ることができます。
- 先カンブリア時代
- 古生代前期
- 古生代後期
- 中生代前期
- 中生代後期
- 新生代古第三紀
- 新生代新第三紀
時代の流れにそっていきものを見ていくことで、海から陸へと進化していく様子が分かり理解が深まります。
巻末付録は切り取ることもできますので、ならべて見ると楽しさが倍増しますよ!
まとめ:小ネタ満載で飽きさせない工夫が楽しすぎる
「必死に生きるいきものはとにかく尊いんだよ!」というメッセージが詰まった本なのですが、最後まで飽きずに読めるのは小ネタの豊富さもあるでしょう。
見逃せないのは、オリジナル曲の紹介ページ。
たぶん箸休めのような感じで書かれていると思うのですが、面白くてそのページが来るのが楽しみになってしまいました。
歌謡曲?ラップ?
と、 なんとなーくリズムが想像できてしまうのも、笑えるポイントです。
切なさ、驚きと笑いまである絶滅図鑑はこの本くらいじゃないでしょうか。
ちょっと疲れたときにも「くすっ」と元気をもらえるはずです。
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